85歳の父が亡くなりました。転勤族だったため、戸籍を集めるのが大変です。何か良い方法はありませんか?



行政書士ライターのあまぎです。

家族が亡くなり、遺族として様々な手続きを進める中で、戸籍を集める作業に直面する方も多いのではないでしょうか。
特に故人が転勤族であった場合、全国各地に点在する戸籍を一つ一つ取り寄せるのは大変な労力がかかります。

本記事では、そのような悩みを抱える方々に向けて、効率的に戸籍を集める最も簡単な方法を解説します。

戸籍取得の一般的な手順


戸籍取得は、住民票で本籍地を確認し、現戸籍を本籍地の役場で取得することから始まります。古い戸籍を順次取得し、出生時の戸籍に到達するまで繰り返します。
ポイント
(1) 住民票を取得し本籍地を確認
住民票を取得することで、本籍地を確認できます。住民票には本籍地が記載されているため、これを利用して戸籍の取得に必要な本籍地情報を得ることができます。

(2) 現在の戸籍を取得
現在の戸籍を取得するためには、本籍地の市区町村役場で戸籍謄本を請求します。戸籍謄本には、現在の戸籍に関する情報がすべて記載されています。被相続人の最終的な戸籍情報を確認できます。

(3) 古い戸籍を取得
現在の戸籍を確認した後、そこに記載されている「従前の戸籍」や「転籍先」の情報をもとに、さらに古い戸籍を取得します。古い戸籍は、過去の本籍地の市区町村役場で請求する必要があります

(4) 更に古い戸籍を取得
取得した古い戸籍に基づき、さらにその前の戸籍を請求します。これを繰り返すことで、被相続人の出生時の戸籍まで遡ることができます。

(5) 出生時の戸籍にたどり着くまで④を繰り返す
*出生時の戸籍までたどり着けば終了!
戸籍を順番に遡って取得することで、相続人の確認や隠れた相続人の存在を防ぐことができます

戸籍を集めるにはこの一言だけでOK!

2023年の戸籍法改正で広域交付制度が導入され、最寄りの役所で一部の戸籍が取得可能になり、手続きが簡便化されました。

うーん…何だか複雑で大変そう!

もっと簡単に集める方法はないの?

一番簡単な方法は市町村の戸籍窓口の担当者に、
~の(故人)相続で戸籍が必要なので、交付可能な戸籍を全て下さい」と言う方法です。
大抵の場合、事情を把握して相続に必要な戸籍を揃えてくれます。

そんな簡単な方法でいいんだ!
1箇所で全て揃わなかった場合はどうすればいいの?請求先の役所が遠方にあって取りに行くのが大変…

戸籍は郵送で請求することもできますよ!
詳しくは以下で解説しましたので参考にしてみて下さい。

「郵送」で戸籍を集める方法


郵送で戸籍を集める場合は、請求書に必要事項を記入し、手数料を定額小為替で用意します。返信用封筒と本人確認書類のコピーを同封し、本籍地の役所に送付します。役所の住所は公式サイトで確認してください。
(1)請求書
請求書には、請求者の氏名、住所、連絡先、必要な戸籍の種類と通数、本籍地情報を記載します。

(2)必要な通数分の手数料
*定額小為替または普通為替を同封します。手数料は定額小為替などで用意し、必要な戸籍の通数に応じた金額を同封します。念の為に多め(3000円分くらい)同封しておくと安心です。余った場合お釣りが返ってきます。

(3)返信用封筒
返信用封筒には、請求者の住所と氏名を記載し、必要な切手を貼付します。

(4)本人確認書類
運転免許証やマイナンバーカードなどのコピーを同封し、請求者本人であることを証明します。

「窓口」で戸籍を集める方法


窓口で戸籍を集める際は、本籍地の役所に出向き、申請書を記入して提出します。手数料を現金で支払い、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を提示します。
(1)申請書
 申請書には、氏名、住所、本籍地、必要な戸籍の種類と通数を記載します。窓口で入手可能です。

(2)手数料
 戸籍謄本1通につき450円など、必要な通数分の手数料を現金で支払います。

(3)本人確認書類
運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど、顔写真付きの公的書類を提示します。
*本人・配偶者および直系親族以外が請求する場合は委任状が必用です

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